研修委員会企画プログラム

9月24日(日)
 14:30 ~ 16:00

 研修委員会企画プログラム 

サイコロジカル・ファーストエイドについて

講師

押岡 大覚
九州女子大学人間科学部

 私が経験した災害時支援の原体験は,2004年(平成16年)10月23日17時56分に発生した「新潟県中越地震」です。発災当時の私は,大学学部の4年生でした。がれき撤去等のボランティアで赴いた被災地,そして避難所の情景は今もなお脳裏に焼き付き,また,そこで直面したいくつかの出来事には,心理学徒としての私の心に“無力感”を漂わせるに十分なものがありました。時は経ち,その“無力感”の一部は,心理士・師となった私が“有事に対する平時の備え”としての「災害時心理支援」に係る教育・訓練に向かう原動力にもなりました。
 「サイコロジカル・ファーストエイド; 心理的応急処置(以下「PFA」という。)」については,多くの皆様がご存じではないでしょうか。講義当日は,PFAの活動原則である“ P + 3L ”を中心に講義をさせていただき,人間性心理学も専門とされる皆様に,有事に際して,ご自身にもできることをお考えいただきたく,また,日本人間性心理学会として取り組むべきことをご提案いただきたく思います(後者は,理事の一人としてのお願いです)。また,願わくば,お一人お一人が「災害時心理支援」に従事するために,具体的な行動を起こしていただく第一歩にもなるよう,短い時間ではありますが研修で学んできた内容の一端をご紹介させていただきます。

講師紹介


押岡 大覚
(OSHIOKA, Daisuke)

所属
 九州女子大学人間科学部 心理・文化学科

資格
 臨床心理士・公認心理師

講義内容に係る研修歴

災害医療研修ベーシックコース 修了
【主催:公益財団法人 国際医療技術財団】
災害時PFA(Psychological First Aid; 心理的応急処置)と心理対応研修 修了
【主催:国立研究開発法人 国立精神・神経医療研究センター】
スフィア基準(人道憲章と人道支援における最低基準)研修 修了
【主催:国立大学法人 新潟大学医学部災害医療教育センター】CPMS(Minimum Standards for Child Protection in Humanitarian Action; 人道行動における子どもの保護の最低基準)研修 修了
【主催:国立大学法人 新潟大学医学部災害医療教育センター】